『メディアとプロパガンダ』 [★★★☆☆]

 『メディアとプロパガンダ』 N.チョムスキー
 メディアとプロパガンダ 2310円

 早速一冊、ご紹介
 原題は、「Letters from Lexington」 です。
 いわずと知れた、チョムスキー氏の一冊。

  本書がチョムスキーの著作の中でややユニークなのは、
  それが同時代の出来事をメディアがどう報道したのかの
  分析を集めた本だという点にある。

                                         (前書きより)
 ・目次

  前書き
  新版への序文
  著者序文
  1 何が主流メディアを主流にするのか
  2 「中東は嘘をつく」  
  3 防御的攻撃
  4 日曜版−休ませてくれない一日
  5 民主主義という文化について
  6 第三世界、第一の脅威
  7 「民主主義への渇望」
  8 非暴力の使徒
  9 UN(国連)イコール US(我ら米国)
  10 追伸「モイニハンの木馬に乗る」
  11 われらの「倫理目標意識」
  12 「われら人民」
  13 平和をもたらす
  14 責任の重荷
  15 スターリニズムの死と生
  16 毒の除去
  17 「鬼畜のごとき行為」
  18 政治的に適正なる思想警察
  19 安らかに眠れ
  20 おきまりの階級闘争
  訳者あとがき
  原注
  索引

                                        (目次より)
 ・内容
   「Lies of Our Times (LOOT)」
   という雑誌(すでに廃刊)に寄稿された論考を集めたものです。
    (原題からいって、書簡集というのが良いかもしれない)
   新聞というメディアに対しての見解が大部分を占めており、
   特に、「The New York Times」を痛烈に批判しています。
   政策の ほころびを あらわにし、
   大新聞の流儀を、英語に翻訳すると言う手法です。
   論考自体は、10年前ほどのものですが、
   伏せられていたら、私には分からなかったでしょう。
 
 ・おすすめ度 ★★★☆☆
   超大国アメリカのあり方に疑問を(すでに)持っている方には、
   頷けるところが多いのではないでしょうか。
   アメリカの、新聞や雑誌の傾向に明るい方のほうが、
   より楽しめそうだ と思いました。
   読みやすいとはいえませんが、避けなくて良かったと思っています。
   残念ながら、訳者あとがきは 私には しっくりきませんでした。
 
 
 アメリカに行ったことがないので、彼らのことはテレビでしか知りませんが
 それぞれが、役に入っているような印象をうけます。
 この本を読んだ、「The New York Times」を主とした
 大新聞の購読者たちは、これからどう振舞うのでしょう?
 10年前 と何か変わっているのでしょうか。


 『イスラエル・ロビー』 J.ミアシャイマー, S.ウォルト著
 イスラエル・ロビーとアメリカの外交政策 1 講談社 1890円 (上巻)
 イスラエルの話も出てきました。
 この本とあわせて読むと認識が深まるかもしれません。
 長いこと、ブックマークに入ったままですが。