ザ・マインドマップ [★★★★☆]
おはようございます。
今日は、『ザ・マインドアップ』(トニー、バリー・ブザン 著) を紹介します。
2310円
著者は、右脳型・左脳型という分類には弊害があり、新しい方法の開発を阻害してしまうことがあり、
もし不得手なものがあるなら「○○の技術が未発達だ」という表現が正確だと指摘しています。
放射思考によって、理解力・記憶力・想像力が高まるとしています。
放射思考の実践を助けるのが、マインドマップです。
・About author
トニー・ブザン
マインドマップの発明者
GM、ウォルト・ディズニー、IBMなどのアドバイザーを務める
英国、シンガポール、リヒテンシュタイン公国などの政府機関において教育構想に着手
著書 『頭が良くなる本』など
バリー・ブザン
London School of Economics 国際関係学教授
ウェストミンスター大学、コペンハーゲン大学を経て
90年まで英国国際関係学会会長を務める
HP http://www.mindmap.ne.jp/
・Contents
感謝をこめて
著者紹介
序文
イントロダクション 本書の使い方
第1部 脳は驚異のメカニズム
1章 あなたの脳の無限の力
脳のパワーの研究 学習効果の科学 脳はゲシュタルト(全体性)を求める
脳の5つの機能 人間はまだ進化の途中
2章 天才たちのノート
偉大な頭脳 ダ・ヴィンチとピカソ
3章 なぜあなたの脳は無限の力を発揮できないのか
「ノートをとる」だけで満足するな つまらないノートは世界共通
95%の人が退屈なノートをとっている 普通のノートの4つの欠点
非効率なノートは脳に悪影響 ノート作りで成績は変わる
4章 脳の力を解放する放射思考
脳の処理システムは放射思考
5章 マインドマップで思考は進化する
マインドマップの定義
第2部 脳の力を全開にする準備
6章 放射思考で連想を広げる練習
ミニ・マインドマップを作ろう 「しあわせ」で連想のエクササイズ
連想こそ個性 頭は使えば使うほど個性的になる 脳は無限の連想マシン
無限の力は練習で引き出せる
7章 イメージ力を高めるエクササイズ
誰でもイメージの潜在能力を持っている
ミニ・マインドマップでイメージのエクササイズ エクササイズの6つの目的
イメージを連想するには
8章 連想力を伸ばすエクササイズ
「しあわせ」で発展エクササイズ
9章 マインドアップの基礎
言葉とイメージを結びつけよう BOIという思考ツール
マインドマップを使って脳のなかを探る パート1
マインドマップでアイデアは無限に湧き上がる
マインドマップを使って脳のなかを探る パート2
BOIを見つける方法
マインドマップが普通のノート法に勝る理由
第3章 マインドマップの作り方
10章 マインドマップのルール
マインドマップの3つの「A」 ルールとアドバイス
このルールでマインドマップは描ける
このルールでマインドマップを配置する
脳の力を解放するアドバイス 4つの落とし穴を避けるために
11章 個性を磨け
マインドマップという芸術 マインドマップ・アートの例
芸術的なマインドマップを作る利点
第4部 マインドマップ活用法
12章 2つから1つを選ぶ意思決定法
マインドマップで損得を明らかにする 二者択一で考えるダイアディック思考法
マインドマップを使って脳のなかを探る パート3 二者択一の5つの方法
悩むより決める 「X」エクササイズで意思決定力を上げる
二者択一のマインドマップの利点
13章 多くの選択肢から意思決定をする方法
ノート作りは意思決定に役立つ 多分類で考えるポリカテゴリック思考法
マインドマップを使って頭のなかを探る パート4
思考力を高めるエクササイズ
多分類マインドマップの利点
14章 マインドマップ・ノート術
「ノートをとる」ということ ノートのおもな4つの機能
マインドマップ・ノートの8つの基本ステップ 多分類マインドマップの実用例
多分類マインドマップ多分類でノートをとる利点
15章 マインドマップ記憶術
ギリシャ神話とマインドマップ 創造的思考とマインドマップ
記憶術が創造的思考を呼び起こす 忘れたことを思い出す方法
マインドマップ記憶術の有効性
16章 創造的思考の鍛え方
マインドマップで創造的思考が強化される 創造的思考を作るプロセス
パラダイムシフトを起こせ 創造的思考の有効性
17章 マインドマップでグループの力を上げる
マインドマップでグループごと進化する グループ・マインドマップ・の作り方
マインドマップはこんな場面で使う グループ・マインドマップの実用例
2人で作るマインドマップ グループ・マインドマップの利点
第5部 マインドマップを使いこなす方法
<個人編>
18章 自己分析
マインドマップを使って自分を知る 過去を振り返り、未来を設計する
他人の自己分析を助ける
自己分析のためのマインドマップ自己分析のためのの実用例
自己分析のためのマインドマップ 自己分析のための有効性
19章 コミュニケーションの問題解決
マインドマップで個人的な問題を解決する
マインドマップでコミュニケーションの問題を解決する
コミュニケーションの問題を解決するステップ
マインドマップでコミュニケーションを解決する有効性
20章 マインドマップ・スケジュール術
マインドマップ・スケジュールの原理 年間計画の作り方 月間計画の作り方
日別計画の作り方 人生設計のためのBOI項目
マインドマップ・スケジュールの有効性
<ファミリー編>
21章 知育と家庭学習
マインドマップでお話づくり グループ学習の方法
マインドマップで家庭学習日を決める
家族でマインドマップを作る有効性 家族で作るマインドマップの実用例
<教育編>
22章 知的生産の技術
論文を作るためにマインドマップ マインドマップで試験をクリアー
プロジェクトやレポートのためのマインドマップ
マインドマップを用いたプロジェクトの例
プレゼンテーションと執筆作業のマインドマップの有効性
23章 楽しく使役的に教える技術
子どもの脳の力を伸ばす 授業でマインドマップ授業でを使う方法
学習障がい児をマインドマップをで伸ばす マインドマップを授業に使う利点
24章 大量の知識を獲得する技術
マインドマップ読書術 講義やプレゼンを効率的に知識化する方法
記憶が定着する効果的な復習時間 大テーマにはマスター・マインドマップを作る
マインドマップ・ノートとマスター・マインドマップの有効性
<ビジネス編>
25章 マインドマップ会議術
まず、個人でマインドマップを作る 参加者にアイデアを共有させる
マインドマップで会議を進行する 会議にマインドマップ会議を利用する有効性
26章 マインドマップ・プレゼン術
プレゼンの準備にマインドマップを利用する 非生産的なプレゼンはもうやめよう
マインドマップで柔軟にプレゼンをする マインドマップによるプレゼンの例
マインドマップによるプレゼンの有効性
27章 マインドマップ経営術
マネジメントのためのマインドマップ 経営にマインドマップを利用する例
マインドマップ研修術 経営にマインドマップを用いる有効性
28章 PCで作るマインドマップ
データを共有する リンクなどで情報性を高める 知識を伝達する
視点を切り換える チームで作業する
完成したマインドマップ完成したを変換し、伝達する
デジタル・マインドマップの未来
<未来編>
29章 知的革命の時代
インテリジェンス・レボリューション (知的革命)
メンタルリテラシー 放射思考は未来を拡大する
第6部 付録
クイズ:天才たちのノートを探せ クイズの答え
解説:神田昌典 トニー・ブザンの著作 謝辞 参考文献
・Information
○脳が特に覚えやすいのは
1.学習のはじめに学んだもの(初頭効果)
2.学習の終わりに学んだもの(親近性効果)
3.既蓄積のパターンに結びつくもの、学習中のものに結びつくもの
4.特徴的な方法で強調されたもの
5.五感に強く訴えてくるもの
6.特別に関心のあるもの
○メンタルリテラシー論
「メンタルリテラシーとは、生物学や行動学的側面から見た脳の能力のことで、
大脳新皮質や脳細胞における、学習や記憶や創造にかかわる能力を指す」そうです。
このメンタルリテラシーは放射思考を働かせることにポイントがあるようなのだけれど、
こういった能力を持った個人・コミュニティー(家族や文明)の拡大が
世界の潮流だと指摘されています。
マインドマップが、その形成を促すと捉えれば好いのでしょうね。
マインドマップは
連想を促して記憶しやすくなる放射思考を促進する方法で、外面化させたものです。
言葉や、イメージから枝(ブランチ)のように伸びていき
多次元の包括的な空間や時間や色を表すことができます。
マインドマップを描く際には、言葉のみを情報伝達手段として重視せず、
イメージ(画や図)も多用するようにすると効果的なようです。
イメージを用いることにメンタルバリアを感じる方は、絵を描く技術の相対的低さは
練習不足に起因するものに過ぎないということを認識しておく必要がありそうですね。
○一番太い幹(BOI)
マインドマップの元となる、BOI(基本アイデア)は
キーコンセプトとして分類をわかりやすくする働きがあり重要です。
具体的にBOIを見つける方法としては、
1.どんな知識が要求されているか
2.本でいう章に当たるものをイメージする
3.具体的な目的を考える
4.7つの重要な項目として考えてみる
5.根本的な疑問に着目する
6.それらの包括的な目的をイメージする
マインドマップを描く時、洗練されたルールに沿うことで効果が上がります。
強調する→連想を行う→わかりやすく作る→自分のスタイルに昇華させる
○マインドマップをモノにしよう
1.受容する マネしてみる
2.適用する 100個ぐらい作ってみる
3.順応させる 新たな用法を考えてみる
コロッケ氏の言う「真似て、学んで、越えていく」ってやつですね。
以前より「+1」を心がけるという好いアドバイスがありました。
○読書術に取り入れてみる
1.本・記事などにざっと眼を通す
2.学習時間・量を決める
3.学習主題について知っていることをマインドマップしてみる
4.目的を定め、質問用にもマインドマップを作っておく
5.概略をつかむ (マインドマップしやすくなる)
6.下読みする (マインドマップに書き加えていく)
7.本読みをする (内容が理解しやすくなっているはず)
8.仕上げ読みをする (達成していない目的は何だろう)
・Recommend ★★★★☆
開発者本人が書かれた本ですから、一番基本になるということでしょうね。
マインドマップのことを全くご存じない方には、大事な一冊だと思われます。
私は、マインドマップのことはある程度知っていて
もう少し 脳の記憶プロセスに切り込みたいと思ったので、別の本を読むことにしました。
また、後日紹介します。
目次を見ていただくとわかるかと思いますが、
特に後半は、重複する部分が多いから
自分の関係する部分・感心のある部分に特化して読むことが普段よりも効果的のようです。
ご存じない方には、実物を見てもらうのが好いかな。
mind map - Google 検索
・What's more
最近は、大学でマインドマップのレクチャーがあるようです。
特になれないうちは、講義と同時にマインドマップを完成させることは 難しいと思います。
もちろん、授業がマインドマップで進むのなら別ですが。
マインドマップの活用しだいでは、
「ノートをまとめる時間」も勉強時間にカウントすることができるかもしれませんね。
・Related entries
1年間で3000冊 [★★★★☆] - hasen’s long life (hatena)
コーネル大学式 [★★★★☆] - hasen’s long life (hatena)