こうして僕は世界を変えるために一歩を踏み出した

『こうして僕は世界を変えるために一歩を踏み出した』(鬼丸 昌也著)


こうして僕は世界を変えるために一歩を踏み出した 1470円 221p 05.10.08 


Contents
刊行によせて −アハンガマジー・チューダー・アリヤラトネ
【Prologue】
すべての人に未来をつくる能力がある
【1 地雷との出会い、それがすべての始まりだった】
地雷原の生活は生活の「音」がしない空間だった/】根気のいる地雷除去作業/悪魔の兵器、地雷/僕は足だけでなく希望も地雷に奪われたんだ/同じ時代に生きている人々の苦しみに/change is possible 今、自分に何ができるのかカンボジアで考えた/【コラム】「悪魔の兵器」の地雷
【2 今、この瞬間にできること。それは「伝えること」】
伝えることをあきらめない/偶然の連続が僕を成長させてくれた/ネバーギブアップ義足のランナー、クリス・ムーンが教えてくれたこと/信頼のネットワークが信頼を生んでいく/講演のポイントを教えてくれたのは子どもたち/「就職」という選択肢は最初からなかった 大学4年生でNGOを設立/2001年9月11日。その時、世界も僕らもかわっていった/【コラム】子ども兵増加の一因「小型武器」
【3 パンドラの箱を開けて最後に残るもの。それは「希望」】
ウガンダの子ども兵が教えてくれたこと/子ども兵問題との出会い。子どもが武器を取って戦っているなんて/「やる」を決める/英語はしゃべれない。でも行こう。イギリスへ/行動すると手段はいくらでも見えてくる/初めてのアフリカ大陸。自分の中にある「恐れ」との戦い/ショックの連続。元子供兵たちとの出会い/STOP FIGHTING(争うのはもうやめよう)START TARKING(対話を始めよう)/違いを認めるからこそ、つながりあえる/願いを持ち続ける勇気。あきらめない勇気。/すべてはゼロから。元子供兵の社会復帰プログラムを始める/働くってこんなにも楽しいんだ ―元子ども兵が教えてくれたこと/Life is so beautiful. ―人生はこんなにも美しい/【lコラム】世界には30万人の子ども兵がいる
【4 出会いを大切にすると、わらしべ長者のようにふくらんでいく】
「出会い」が人を成長させる/この世の中で起きることは、この世ですべて解決するようになっている/幸せな成功を目指して、自分にできることを続けること/特殊なことを普通の事にする。それが本当のイノベーション/優しくなることが成長することなんだ/出会いに偶然はない。時間を越えてつながりあえるもの/単に支援するだけではない、支援者は社会変革の同志なんだ/【コラム】アフリカの紛争と資源
【5 NGOだからこそ求められた本物の経営力】
僕が”3”という数字にこだわる理由/一貫性こそ人々に安心感を与える。継続は本当に「ちから」なり/一つの団体では限界があるからこそ、分野を絞る/関係性も成長する。だからコンタクトを取り続けること/NPONGOの社会t期責任を果たすことで差別化をはかる/信頼は借りてくるもの。いくらでも補うことができる/「出す」を決めると「入る」が決まる/【コラム】「第2の地雷」クラスター爆弾
【6 すべての生命が安心して生活できる社会をこの目で確かめたい】
僕がNGOを続けてきた唯一の理由/しょうがないことだらけならば、心配するのはもう止めて・・・/小さな想いの「積み重ね」は世界を変えていく/他人のためじゃない。自分のためにやる/以心伝心なんて、うそ。だからこそ、人には言葉がある/誰にでもできることがある。その人の命を遣ってしかできないことがある/想いをはせる能力。どんなに離れていても想いは届くもの/命には限りがある。だからこそ輝ける/生きること。それは人の心の中に『己の証』を残していくこと/未来を決めるのはだれでもなく、自分なんだ
【EPILOGE】
「自分にできること」を積み重ねた、その先に・・・/あとがきにかえて
用語解説/参考文献・資料/参考URL/本書で紹介した個人・法人/特定非営利活動法人 テラ・ルネッサンスについて


Information
同じ空の下の世界
世界中に約6000万個から7000万個もの地雷が埋められているとされている。
世界中には約30万人の子ども兵がいる。
子ども兵は「リップカット」や「ノーズカット」という見せしめの懲罰によってコントロールされる。
恐怖心で心を満たしてしまうのが一番効果的だからだ。
戦いに向かう子どもには、恐怖心をなくすために大切な人間を殺させ 感覚を麻痺させる。
麻薬、アルコールで興奮状態にさせて、最前線に送り込む。地雷原を歩かせる。
使い勝手のいい商品・武器として子どもを消費する世界がある。


想いを馳せる力
多くの中小企業が賛同してくれている。
【株式会社アイケイ】【株式会社みしまや】【伊豆太陽ホーム株式会社】【株式会社ジュピター】【クンクンルーホー】【株式会社Real Style】など、それぞれがアイデアを持って賛同ををしている。
企業だけではない、午前中の講演を聞いた子どもたちが午後の講演に両親や親戚を連れてきた。
タンタルレアメタル)の採掘のために子どもが強制労働させらている事実を知った女性が携帯電話各社に手紙を送った。
ほとんどの携帯電話会社からあった返事から、安定供給の観点よりカナダ産、オーストラリア産のモノを使っていることを知ることができた。
埼玉県の子どもたちがビデオレターを贈り、ウガンダの元子ども兵の子どもたちがビデオレターで返す。
ウガンダには子ども兵がいるが、日本でも年間3万3000人もの自殺者がいる。
彼らには、お互いに想いを馳せる力があった。


一度、家族や恋人、スタッフという勝手に人間関係に貼り付けていたラベルをはずしてみる。
まっさらな関係で、人間に与えられたコミュニケーション手段を使ってみると、改めてお互いがいかに何もわかっていないかがよくわかる。
身近な間柄でコミュニケーションをすることは難しくて、面倒くさい。
だからこそ、僕らは相手に想いを馳せたり相手に思いを伝えようと一生懸命にがんばることができる。


未来をつくる能力
これからの社会は君たちのような若い人たちが作り上げていくんだ。
もし、君が何かを始めようとするときに、
特別な知識や、
特別な財産などはいらないんだよ。
ただ、次の言葉を覚えておいてほしいんだ。
すべての人に未来をつくる能力があるんだよ。
だから、どんな人にでも可能性は満ち溢れているんだ。
A.T.アリヤラト博士 スリランカ最大のNGO「サルボダヤ運動」創始者


隣を見てごらん。
同じように「自分にできること」を少しずつ積み重ねている人がいる。
その隣にも、その隣にも。
今、あなたの隣にも。

僕の願いはわがまますぎるだろうか。


About author
鬼丸 昌也
特定非営利活動法人テラ・ルネッサンス理事長
立命館大学法学部卒。
01年初めてカンボジアを訪れ、地雷被害の現状を知り、「すべての活動はまず『伝える』ことから」と講演活動を始める
同年10月、大学在学中に「全ての生命が安心して生活できる社会の実現」をめざすNGO「テラ・ルネッサンス」設立
カンボジアでの地雷除去支援・義肢装具士の育成、日本国内での平和理解教育、
小型武器の不法取引規制に関するキャンペーン、ウガンダコンゴでの元・子ども兵の社会復帰支援事業を実施。
02年(社)日本青年会議所人間力大賞受賞
地雷、子ども兵や平和問題を伝える講演活動を国内外を問わず年140回以上行っている
著書 『ぼくは13歳 職業、兵士。』(共著)
HP 認定NPO法人テラ・ルネッサンス(平和教育・地雷・小型武器・子ども兵)


私はどうも、高校の時に この方の講演を聴いたことがあるような気がします。
確か、体育館の舞台の上ではなく同じ床の上で講演をされていたと記憶しています。
今度友人に聞いてみますね。