オルター・グローバリゼーション
『オルター・グローバリゼーション』(J.ミッテルマン著)
・Contents
序文と謝辞
日本語版への序文
【1 パワー】
グローバリゼーションのパワー
【2 知識】
グローバリゼーションを描く
グローバリゼーションは優勢なパラダイムか?
批判的グローバリゼーション研究
【3 イデオロギー】
イデオロギーとグローバリゼーションの課題
グローバリゼーションに対する抗議の「常識的」表象
ミクロの抵抗に着目する
【4 変容の可能性】
オルター・グローバリゼーション
注/訳者あとがき/アペンディクス:調査質問票/参考文献/人名・事項索引
・Information
○Alter Globalization
There is no alternative.
「ネオリベラルなグローバリゼーションの代替物はない」をサッチャーが言った。
彼女は正しくない。
目の前で起きていることが不可避であると思われても、それを乗り越えようとする必要があり、ブローデルの「長期持続」の視点を導入しなければならない。
グローバリゼーションが将来どのように展開していくのかを見切る長い地平線(グローバリゼーションの現在の性格に取って代わるもの)を考えなくてはならない。
そして、社会批判を反グローバリゼーションと片付けてしまうことは、グローバリゼーションに対するオルタナティブを生み出す妨げとなる。
○分析方法
変容過程の中でもっとも大事なのアクセスの問題である。
グローバリゼーションを含む世界を動かしていく強力な成長のためのメカニズムに多くの人が参加していくためにはどうすればいいだろうか?
最終的にどうなるかを明確に保障するものはないが、歴史過程のダイナミクスを明らかにし、歴史過程を拘束する要因を認識し、可能性を想像することで正しい未来に導いていく方向がわかる。
これが、グローバリゼーションとオルター・グローバリゼーションを分析する上での大前提となっている。
○3つのシナリオ
オルター・グローバリゼーション構築には3つのシナリオがある。
1.グローバリゼーションに修正を加えようとするものの基礎そのものの中に真の選択肢があると考えるもの
2.ネオリベラルなグローバリゼーションのシナリオを要求という構造変革を提案
3.国家主権の緩和を進めようとするもの
・About author
J.ミッテルマン
ミシガン州立大学卒業
コーネル大学大学院
政治学 Ph.D.
アメリカン大学国際関係学教授
グローバリゼーション研究専攻
著書 『グローバル化シンドローム』など
最後まで読んでくれて ありがとうございます。
グローバル化を進めるパワーが持つ認識論的及びイデオロギー的側面が、
いかに作用するかを提示するための基礎を提供してくれる一冊。