「諜報的生活の技術」 佐藤優

「諜報的生活」の技術 野蛮人のテーブルマナー 1365円 222p 28.01.09
・「相手から貰った情報を、第三国に渡す場合は、事前に相手の了承を得る」という「サード・パーティ・ルール」がある。 民間(例えば何かの企画)でもこれをやっておくと、後で、仕事がやりにくくなることを回避できる。 〜”ここだけの話”に潜むデメリット
・意見交換するときに、コーヒーや紅茶だけでなく、ケーキやドライフルーツなど、何か食べるようにしておくと、信頼感がずっと深まる。 〜我が恩師エフライム・ハレヴィ
・結局、国会議員のバッジを外して検事の前に立ったのが失敗だったんだよ。(村上正邦) 〜パクられて初めて気づく国家の仕掛けとは?
・その土地の食べ物を食べるのは、相手に対して敬意を表することになるんです。 〜キューバカストロ首相と、北朝鮮のCIA長官

第6回分にあたる中東の話が面白かったです。 エフライム・ハレヴィ氏というのは、モサドイスラエル諜報特務局)の前長官にあたる方だそうです。 不勉強です。


佐藤優
起訴休職外務事務官・作家
ロシア大使館、国際情報局分析第一課
02年背任容疑で逮捕
著書 『国家の罠』など


まえがき
○1野蛮人のテーブルマナー 「諜報的生活」の技術
01 佐藤優式インテリジェンス読書術 −消耗戦に負けないインプット法
02 公開情報からですら、差はつけられる −オシント(文書諜報)とは何か?/単独、たった1人でCIAをしのぐ日本人
03 信頼されるためのサード・パーティ・ルール −オシントの次はコリント(協力諜報)
04 つなぎ役(リエゾン)の重要性 −影の重要人物リエゾンとは?
05 大物になると、常に生命は危険 −5億円ぐらいから、漂う死の匂い/モスクワ日本大使館の、大物とのお仕事とは?
06 交渉に役立つ人間行動学 −我が恩師エフライム・ハレヴィ/ゲームのルールに組み込み済みの「暗殺」
07 余計な秘密は知らないほうがいい −何でも知っていることがプロではない/独り立ちするのに必要な資源とは?
08 安心できる裏取りの方法 −信憑性が高いか、否か?をどう確認するか?/会議の中に忍ばせる裏取りの質問
09 憎まれることなく嫌われる技法 −インテリジェンス流上手な別れ方/嫌われる技法を身につける
10 上手なカネの渡し方 −本音を悟られずに情報をとる/上手にカネを渡すと、付録に友情がついてくる
11 逃げ出すタイミングの見つけ方 −引き際を間違えると、大変なことに・・・/2つの悪魔が宿った悪運
12 始めるときに、「終わり」について決めておく −「いつ、終わらせるか?」を明確に/戦艦大和の最後に学ぶトップの責任の取り方
○2「諜報的」に生きるススメ 「どん底」からこそ人生が見えてくる
01 サバイバルのプロ・一期一会
鈴木宗男×田中森一×筆坂秀世×佐藤優 −崖っぷちの男たち、「どん底」からの再出発
02 新しい日本を作る意志
村上正邦×佐藤優 −パクられて初めて気づく国家の仕掛けとは?
○3男のテーブルは、すなわち諜報戦である
「ロシア的飲食術」とは何か?
アントニオ猪木×佐藤優
猪木氏だけが入り込めたクレムリン奥の院/サシでの飲食でとる情報こそ重要/キューバカストロ首相と、北朝鮮のCIA長官
○4 歴史の見方が変わる 諜報的読書術
蟹工船」化する現代日本を読み解く
筆坂秀世×佐藤優
初めて、『蟹工船』を読んだ日/なぜ、『蟹工船』を読んだ日/なぜ、いま『蟹工船』が共感されるのか?/21世紀のレスキュー船は、存在するのか?/『蟹工船』の次は何を読めばいいのか?
○5 世界の見方が変わる 諜報的思考の手ほどき
[特別事業] 「変わりゆく世界、変わらない世界」
諜報的定点分析2008-2009 生徒:夏目ナナ×先生:佐藤優×特別講師:河合洋一郎
○解説 野蛮人のインテリジェンス 小峯隆生
あとがき