知的生活の方法 渡部昇一

知的生活の方法 (講談社現代新書 436) 550円 214p 20.04.76
・知的生活の真の喜びは、自己に忠実であって、不全感をごまかさないことを通じてのみ与えられるもののようである。 〜老齢はこわくない


コンピュータ(ウェブ)の登場で、カードの整理場所・検索方法の諸問題が飛躍的に解決されましたね。 
「分類するな。 検索せよ。」(『超「超」整理法』 野口悠紀雄


渡部昇一
上智大学修士課程修了 英語学専攻
ドイツ、イギリスに留学
上智大学教授
著書 『英語の語源』など


はじめに
01 自分をごまかさない精神
知的正直/『三国志』からシナ文学へ/頼山陽をまねる/縁先の碁盤/「手段としての勉強」の危うさ/恩師にめぐりあう/「わからない」に耐える/漱石体験/「わかった」という実感/巨人、大鵬/卵焼き/英語の小説が読めない/知的オルガスムを求めて/不全感の解消/老齢はこわくない
02 古典をつくる
くりかえし読む/趣味の形成/漱石と漢文/一つのセンスにコミットする/精読が生み出すもの/『半七捕物帳』/古典とは何か
03 本を買う意味
身銭を切る/読みたいときに取り出せる/カード・システムの問題点/無理をしても本を買う/ギッシングとハイネ/貧乏学生時代/極貧のなかの楽しみ/闇屋になってでも本を買う/知的生活を守る気概
04 知的空間と情報整理
彦一の知恵/図書館に住む/能動的知的生活者/蔵書と知的生産の関係/向坂氏の蔵書/『ドイツ参謀本部』裏話/「本がある」という自信/金は時なり/時間を金で買う方法/クーラーの効用/書斎の音熱対策/図書館を持つ/カード・システム/カード・ボックス/カードの入れかえ/ファイル・ボックスコピー利用法/卓上ファイル/森銑三先生の方法/書斎の構想/水鳥の足
05 知的生活と時間
静かなる持続/タイム・リミット/ハマトンの見切り法/見切り法の活用/早起きカント/ゲーテの場合/夜型か朝型か/血圧型/「中断」/溶鉱炉と知的生産/ゲーテの城/たっぷり時間をとる/半端な時間の使い方/通勤時間/コウスティング/睡眠と安らぎ
06 知的生活の形而上学
交際を楽しむ/食事について/ビールとワイン/コーヒーについて/牛乳とウィスキー/散歩について/家族/結婚/夫婦の知的生活/知的生活と家族生活の両立