頭がよくなる魔法の速習法 園善博

頭がよくなる魔法の速習法

一度読んだ本の内容が完全にスキャンできて、いつでも引っ張り出せる、私はこんな夢想をすることがあります(実際にできる方もいらっしゃるようです)。幾分覚えた気にはなっていますが、実際には達成できていません(だから夢想するのです)。完全にとはいかなくても、もう少し情報のストック量を増やす方法はないだろうか、と考えました。エヴィングハウスの忘却曲線に合わせて再読するというのは、その1つの方法です。しかし、世界には読んでみたい本がたくさんあるのが事実で、その誘惑に抗して、1度読んだ本を再読するのはエネルギーのいる行為です(もちろん、自然と再読したいと思える本に出会えた、という幸せな経験もしています)。

本書にも、再読をすすめる箇所がありました。やはり再読は、記憶への定着に効果的なのでしょう。しかし、本棚にしまってしまうと、またいつの間にか再読を怠ることになりそうです。そこで今日から、読んだ本を本棚に入れずに積んでおく、1ヶ月後にひっくり返して再読する、再読した本を本棚に入れる、というセットを組み込むことにしました。

1ヶ月あれば、十分に世界も私も変わります。違った意識で読めば、1度読んだ本の持つ(持っていた)新しい魅力にも気付けそうです。私の部屋にある本は、私が好きで買った本ばかりなので、(私にとって)面白い本ばかりです。だから背表紙を見ているだけでもニコニコできます。再読はきっと楽しい行為になると思います。しかしながら、平積みになった本を見て、また今日も買ってしまうのです。成毛氏の『大人げない大人になれ!』という本に「買書家」(本を買うのが好き)という単語が出てきました。ああ、私はこれなのだ、と自覚しました。

『頭がよくなる魔法の速習法』には、ほとんど本を読まない、という方へのアドバイスが詰まっていました。