グローバリゼーション

『グローバリゼーション』(M.スティーガー著)
グローバリゼーション (<1冊でわかる>シリーズ) 1575円 210p 6.24.2005


Contents
【1 グローバリゼーション 概念をめぐる論争】
【2 グローバリゼーションは新しい現象か】
【3 グローバリゼーションの経済的次元】
【4 グローバリゼーションの政治的次元】
【5 グローバリゼーションの文化的次元】
【6 グローバリゼーションのイデオロギー的次元】
【7 グローバリズムに対する異議】
【8 グローバリゼーションの未来を評価する】
グローバリゼーションへの多次元的アプローチ (解説)
図版一覧/日本の読者のために/参考文献


Information
グローバリゼーションは何を指すか
グローバリゼーションは生じているというコトバには、実は重要な意味が3つ含まれている。
1.私たちは、16Cから徐々に進展進展してきた近代という状態からゆっくり離れつつある
2.グローバリティの新たなポスト近代的な状態に向けて移行しつつあること
3.しかしながら、まだそこまで達していない


多面的であるグローバリゼーションの本質
グローバリゼーションの本質とは何か?
世界規模の社会的依存と交流を創造し、増殖、拡大、強化すると同時に、
ローカルな出来事と遠隔地の出来事との連関が深まっている という人々の認識の高まりを促進する、一連の多次元的な社会的過程であり、
経済的な部分だけ見ようとしても、その実一連の政治的決定によって推進されているのだから切り離して議論することは難しい。
ネオリベラリズムの面から言えば、イデオロギーとしてのグローバリズムの影響は一般大衆に狭義の説明を与えるという課題をはるかに越えている。
全てを包括するような、新自由主義的な世界観を売り込み 集合的な意味を創造し、人々のアイデンティティを形づくるという強力なストーリーなのである。


第2期グローバリゼーション
グローバリゼーションという過程を突き動かす力学自体は数千年前には 始まっている。
19C半ばからの、第一期グローバリゼーションは、
1.バランス・オブ・パワーの国家間システム
2.金本位制と世界市場
3.自己調整的市場による物質的繁栄
4.自由主義国家
という理由によって崩壊した。 (K.ポラニー)
本書では、
W.W.Ⅱもしくは、W.W.I/ロシア革命、及び30年代の大恐慌によって崩壊したとしている。
その後、ブレトンウッズ体制/冷戦終結/ITの発達によって、第二期グローバリゼーションとして再度頭をもたげたようだ。


About author
M.スティーガー
ハワイ大学政治学、宗教学卒業
銀行勤務を経て
ハワイ大学政治学修士号
ラトガース大学で政治学Ph.Dを取得
ハワイ大学、ラトガース大学、イリノイ州立大学などで経て
ハワイ大学客員教授