貧困大国ニッポン 門倉貴史

貧困大国ニッポン―2割の日本人が年収200万円以下 (宝島社新書 273) 680円 206p 06.23.08
・「サイレント・テロ」 これは、格差社会の「勝ち組」に対抗するため、「消費しない、子どもをつくらない、働かない」を合言葉に、社会に対して消極的な「自爆テロ」を決行しようというものだ。 〜まえがき
・都市圏の風俗産業で働く女性は、短期間で辞めてしまうことがある。 これは、小遣い稼ぎという面があるからであり、また傾向として、平均年齢も低い(23.4歳)。 一方で、地方圏では高収入が得られるという理由から、やむを得ず、風俗産業の世界に入ってくるケースが少なくない。  つまり、過程に事情を抱えていたり、生活費・養育費を稼ぐために、仕方なく風俗産業で働いているケースが多く、平均年齢も29.4歳と東京圏に比べて高くなっている。 〜地域間格差が広がれば、主婦の受け皿は風俗しかなくなる
・労働者の生産性が上がるのを待って、賃金を引き上げるという戦略では、労働者の間で「一生懸命働こう!」というインセンティブが働かないので、いつまでたっても生産性は上がってこない。 生産性が上がらないから、当然、賃金もいつまでも上がってこない。 〜最低賃金を引き上げても、海外と競争していけるのか?


主に、貧困生活を強いられている人々の証言によって構成おり、証言内容を見れば、強いられている環境が、けして各人の責任によるものではないケースが散見されます。


門倉貴史
同志社大学大学院非常勤講師
慶應義塾大学経済学部卒
浜銀総合研究所
第一生命経済研究所主任エコノミストを経て、
BRICs経済研究所代表
著書 『官製不況』など


まえがき
01 誰も語れなかったワーキングプア
02 「貧困家庭」崖っぷちのサバイバル
03 結婚できない”名ばかり”正社員たち
04 犯罪から抜けられない闇職業系若者
05 貧乏老人がたどる悲惨な末路
06 貧困は本当に自己責任なのか?