Flow M.Csikszentmihalyi

Flow: The Psychology of Optimal Experience (P.S.)
Mihaly Csikszent
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Flowとは、よりよい生への鍵。生は喜びや悲しみなどの総体であるから、よりよい生を得ようとすればpositive experienceがその源泉となる。源泉を得るための方法は2つ考えられる。1つは環境をコントロールすること、もう1つは受け止め方を工夫すること。環境を完全にコントロールするのは難しく、したがって、もう1つのやり方に頼ることになる。生の質を上げたければ、経験の質を上げるのがいい。例えば、壁にぶち当たった時、その壁を脅威と捉えるか、成長のチャンスと捉えるかで差が出る。気付きがそうさせることもある。例えば、気持ちのいい睡眠はどうだろうか。睡眠や飲食は心の平穏を生み出しはするが、新しい段階を生み出すことはない。地位や名誉も幸福の象徴であり、気を良くさせてくれるものではあるけれど、生を高めてくれるのは、あくまで肯定的経験。

的確なゴール(目処)を設定、スキルを要し、幾分挑戦的である。そんな経験はFlowを生み出すが、世界にはFlowを生み出しやすい経験がある。例えば、スポーツ。サッカーであれば、ルールにのっとって、ゴールへボールを蹴り込むためにチームで協力しあう。シュートを目指しつつも、周囲で起きていることに注意を払う余裕もある。勿論、こうした様式は仕事や家庭にも見いだせる。仕事であれば、目指すものがあり、フィードバックがあり、ルールがあり、スキルを要し、挑戦的である。そういう仕事であれば、よりポジティブな時間を過ごすことができるだろう。夫婦であれば、相手の新しい可能性に気付けるといい。Flowを得ることができるのは、特別な人達ではない。だれでもそうすることが可能だ。外部からの動機付けや報酬を必ずも必要としないで、行為に打ち込むことができる在野の研究者や自由な時間を自身に合わせてシェイプアップできる人達は、経験のコントロールに熟達していると言える一つの指標。

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Mihaly Csikszentmihalyi
C.S. and D.J.Davodson Professor of Psychology and Management
at Claremont Graduate University's Drucker School of Management in Claremont, California.
He is director of the Quality of life Research Center at the Drucker School.
He is a former chairman of the Department of Psychology at the University of Chicago.


Preface
01 Hppiness Revisitied
02 The Anatomy of Consciousness
03 Enjoyment and The Quality of Life
04 The Conditions of Flow
05 The Body in Flow
06 The Flow of Thought
07 Work as Flow
08 Enjoying Solitude and Other People
09 Cheating Chaos
10 The Making of Meaning
Notes/References


本書の邦訳書でなはいと思われますが、同著者のものです。