サブプライム問題とは何か 春山昇華

サブプライム問題とは何か アメリカ帝国の終焉 (宝島社新書 254) (宝島社新書) 735円 207p 24.11.07
・売却された住宅ローンの譲受人(持ち主)は、「善意の第三者」として扱われる。 つまり、その責任を追及されない法的な地位が保障されているのだ。 だから、略奪的貸付契約における違法行為を誰かが証明しても、[・・・]支払い条件の緩和を交渉するといったことができない(また、現在のローン債権の所有者とは、世界中に散らばった投資家なのである)。 〜サブプライムローンは悪徳サラ金と同じ
・ラテン・アメリカ諸国は自国に住宅金融制度が存在しないため、富裕層は、アメリカで不動産を買ったほうが、早い・簡単・安い・便利と考えた。 〜米国不動産は割安だ
・市場の流動性を支配する権力が、中央銀行から市場勢力に移ったことを意味する。 〜中央銀行からファンドへ
・07年の金融危機は、アメリカ、欧州という先進国で発生している。 ここが、新興諸国で危機が起こった98年と大きく違う点だ。 〜前回の流動性危機との違い
・(中国がアメリカの代わりになるには)、人民元が貿易上の決済通貨として自由に交換され保有される状態が必要となる。 さらには、中国は貿易赤字国になる必要がある。  〜アメリカの代わりは出現するか?


春山昇華
京都大学法学部卒
ロンドンで世界中の株と債権を組み込んだ国債分散投資に3年間従事
帰国後は、国内系、外資系の投資顧問会社などで年金基金の運用に従事。
投信の立ち上げと内外株式のCIOなど多彩な活躍
現在は、金融機関で運用関連業務に関わる。


プロローグ ステップ返済がサブプライムローンになる時!
01 住宅バブルを生んだ社会的な背景、時代的理由
02 サブプライムが略奪的貸付に変質した理由
03 サブプライム問題の露呈
04 サブプライム問題への対策と現実
05 サブプライム問題の今後
06 終わりのはじまり
あとがき